アビサウェラファクトリー
ルフナとサバラガムワは、広大過ぎたルフナをルフナとサバラガムワに分けた産地名ですが、その区別、地域分けははっきりしておらず、このアビサウェラティーファクトリーはラトゥナプラ地区ですから、どちらかと言えばサバラガムワ内の茶園ですが、事情に応じてルフナとしても出荷されています。
この紅茶はルフナらしいトロピカルさ、明るさ、コクは持っているのですが、ライトに仕上げられていて飲みやすい紅茶に仕上がっています。
紅茶は広大なプランテーション化された茶園で生産されることが多いのですが、ルフナ・サバラガムワ辺りではスモールホールディングスと呼ばれる農家ごとが経営する小農家が多く、そういった小農家は生葉を大きな製茶工場に売り、製茶工場が出荷することが良くあります。
このアビサウェラティーファクトリーもそんな製茶工場の一つで、自らは茶畑を持たず、近隣から買い集めた生葉を製茶し、出荷しているティーファクトリー(製茶工場)です。
ルフナ地方
ルフナというのは、現在使われている地名ではなく
紀元前にスリランカ南部に栄えたルフナ王国からきています。
他の産地に比べて標高が低く400から500メートルで
低地茶ともいわれたりします。
ルフナというのは、実は地図上で見つけることができないそうで、その理由は、紀元前に3つの王国に分かれていた頃の国の名前に由来しているからだそうです。
スリランカの島を3等分したとき、北部はピヒティ、西南部がマーヤ、南東部をルフナ王国と呼んでいました。
現在では、ルフナの茶園地帯は南西部のサバラガムワプロバンス(地方)やサウスプロバンスに位置していて、栽培地としてはマタラ、ゴール地区になるようです。
低地故に、茶の木の中にバナナやココナッツの木が一緒に植えられており、高地における茶園では見ないような珍しい風景があります。
ルフナの特徴としては、香りは砂糖が焦げ始めたような香ばしい甘さで、ハチミツに例えられます。
味は濃厚さを感じ、渋みはまろやかで、優しく飲みやすいです。
紫色がかった深い赤色の水色という独特の個性があり、サウジアラビアの富豪に好まれています。
現在では高級紅茶産地のウバの紅茶の価格をも上回るようになり、コロンボの最近のティーオークションでは、ルフナ、サバラガムワといったロウグロウン(低地産)の紅茶がトップになる事が殆どです。
その特長は、ひたすら赤い水色(すいしょく:抽出後の紅茶の色)で、そのイメージどおりの明るい美味しさの紅茶です。
ゆめだまテイスティングノート
深い赤色の水色で
渋みはすくないけれど、コクがある深い味わい。
ミルクとの相性が良く、クリーム系のお菓子と食べるとお菓子が甘く感じます。ゆめだまは低温殺菌牛乳とストレートのルフナを交互に飲むのがミルク甘みをより楽しめるような気がして好きです。